3⃣「大人」の自我状態(Adult/略してA)

これは、論理的、合理的、理性的な自我状態をいいます。
感情に態度を左右されることなく、事実やデータに基づいて判断していくため、
職場における適切な問題解決には不可欠な自我状態といえるでしょう。
先の満員電車の例では、「車内放送もないというのはおかしいな。何があったんだろう」が
これにあたります。

では、ビジネスの現場では、Aの自我状態はどのように表れるのでしょうか。
いくつかの例をあげてみましょう。
①(部下が大事な取引先を怒らせてしまったような場合)
なぜ、取引先は怒ってしまったんだろうか。君の意見を聞かせてくれ。
②(部下に目標を提示する場合)
この目標はこういう経緯で決まったもので、こういう意味があるんだ。
③(部下の、そんなの絶対無理ですよ、に反応して)
じゃあ、可能にするにはどうしたらいいだろうか。
④(上司に提出した企画をボツにされたとき)
この企画案のどこが行けなかったのか、ご説明いただけますか。
⑤(会議で反対意見を発言する場合)
なるほど。しかし、こういう見方もあるのではないでしょうか。
などです。

Aの自我状態は、非常に冷静で、問題点を浮き彫りにしていこうとする態度に特徴があり
ます。

( )内の刺激に対しCPだったらどう反応するかを考えながら読み返してみると、
より理解が深まることと思います。